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M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究   菊地 成孔

定価:¥ 4,935 (税込み)
価格:¥ 4,935 (税込み)

メディア :ハードカバー
メーカー:エスクアイア マガジン ジャパン
著者:菊地 成孔

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ユーズド価格:¥ 6,663~ (税込み)

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著者:
菊地 成孔   大谷 能生   


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ユーザーレビュー
大学講義録の王道 (2008-08-29)】
昔々。大学の講義の条件を聞いたことがある。1. その講師でなければ扱わないテーマを取り上げること(マイナーでもよい)2. 切り口がオリジナルであること3. 通年の講義が終わったら、その講義が書物にまとめられるだけのレベルを持つこと以上、3点である。その条件を聞いて、早や四半世紀。今になって、その3条件をすべて真ん中で射抜くような書物を手にすることができるとは思わなかった。本書である。この講義録は、2005年に行われた、東京大学教養学部前期課程・全学自由研究ゼミナール「マイルス・ディヴィス論」をもとに大幅な加筆・改稿の上、成立している。まず、何よりも776頁というヴォリュームが感動的である。これは、著者がテーマに入れ込んでいるかを表している。喋っているうち・文章を書いているうちに、連想がどんどん広がって、その裏をとり、アイデアを展開しているうちにみるみる枚数が増えていったものである(もとの講義のときも、喋っているうちに話がどんどん脇道に逸れていったことが窺われる)。教員は、もちろん学生を教え導く者であるが、それと同時に学生の前で、自分がそのテーマに対してどれだけ本気であるかを示す人間でなくてはいけない。20世紀初めのフランス人数学者ルベーグの講義は(本人が考え込んでしまうために)通常の意味では、流暢さを欠く凡庸な講義だったそうだが、その訥弁こそがある種の学生には、きわめてインスパイアリングだったという。そういう意味で、この脱線と逸脱に満ちた異常な講義録は、まさに大学生向け講義なのだと思う。「どの10年を使うつもりだ」のクールネスを味わい、第2章「ニューヨークの速度とビ・バップ」でビ・バップに対する蒙を啓かれ、第4章「電化、磁化、神格化」の展開に圧倒される。間然とするところがない(リディアン・クロマティック・コンセプトは私には完全にお手上げですが)。こういう講義は難解としたものですが、数学者ルベーグとは違って、現役のミュージシャンである著者の記述は、ときどきフランス思想由来のワーディングが出てくる80年代世代特有の書き癖にさえ馴染めば、むしろクリアカットなものである。読むにあたっては、モダンジャズに対するある程度の知識とディスクのコレクションはあった方がよい。でも、全くフリーハンドで本書からマイルス・ディヴィスに挑むというのも男気があって(?)カッコイイかも。前著『東京大学のアルバート・アイラー』のときも思ったのですが、音源付きで聴衆の反応も楽しめるライブ講義を本当に聞きたい気持ちになりました。東大駒場という場所がまたぴったりだったのでしょう。その場にいた学生たちを羨ましく思います。


名著/デジャブ (2008-05-14)】
 分かってたけどと言うか、まさかと言うか、、、理解力も足りない分やはりドミナント/トニック感に欠けるモーダルな著作でした。結局、マイルスとは?モード(音楽)とモード(服飾)の関係性とは?という疑問(ドミナント)は解決(トニック)されないままというよりこの疑問自体がモーダルであって解決先を持たないということなのでしょうか? 私自身作曲家志望ということもあって濱瀬氏の分析には非常に価値があると思いました。ケイ赤城氏との鼎談もすばらしい。布施氏のLCCの分析については結果なにが言えたのか?ということが分かりませんでした。 前著同様読み応えのあるものに変わりないのですが同時にやはり必然的にこの書でも明らかになっていない事柄が往々にしてあり、(当然ですが)謎が謎を呼ぶ、本書を引用すれば解けた暗号自体が暗号だったと思わざるを得ないです。 しかしやはり著者のマイルスへの惹いては音楽への情熱にはやはり素直に敬服。名著。


もっともマイルスに近い精神構造をもつトリックスターによる自己分析的駄目人間礼賛 (2008-05-06)】
愛。それは愛としか言いようのないマイルスマジックへの追慕。菊地による無条件の礼賛。それは過去すべての「帝王像」を破壊し、トランぺッターだけが持つ「不安」と「虚勢」が造り上げた「不機嫌なイコン」を浮き彫りにするのだ。小川某のゴミ書籍について一言も触れていない、それだけでも志の違いは明らか。潮出版によるウェイン本批評を命の危険も顧みず徹底して頂きたかったところが唯一の物足りなさか。






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